金属加工には、実に多くの技術があり、必然的に必要な道具も数多くあります。しかし、それらを一度に揃えるのはなかなかに難しいです。私が道具を買っているときの基準を紹介しますので、参考にしてください。
必要なものを少しづつ買い揃える
こだわって揃えようと思うと、ヤスリも、糸鋸の刃も、糸鋸のフレームも、ヘラも、キサゲも、大小
様々な形でお値段もピンキリありますから、お金と場所がいくらあっても足りません。
だから、最初は最小限必要なものを揃えればOKです。こちらの記事を参考にしてくださいね。

その後、取り入れたい技術を決めて、それに必要な道具を少しづつ揃えていきましょう。作りたいと思ったものに合わせて、必要な道具を増やしていくのも良いですね。
同時並行で、家の中で道具を保管する場所や、道具のお手入れ用のグッズも買い揃えていきましょう。
オリジナル道具の作成とカスタマイズは、市販品の道具を買ってから
私はまず市販の工具を買うのをおすすめしています。それは、プロが作ったものを一通り使うこと自体が良い勉強になるからです。また、プロの道具を使っていれば、うまくいかないときの原因の特定がしやすいからです。
市販品の道具を研究する
たとえばナイフ。
持ち手の材料の選定、重量、大きさ、刃の長さ、刃の幅、刃の研がれ方。全てが計算されており、意味があって、形作られているものです。
市販の道具の使い勝手を見て、どういうものが使いやすくてどういうものが使いにくいかということを知りましょう。その上で自作しましょう。
市販品を研究しつくすと、作る道具の目指すべき方向がはっきりしている状態になっているはずです。そうしたら、その方向に向かって迷いなく制作することが出来ます。
その失敗の原因は、道具か自分のやり方がまずいからなのか
思い通りに金属の加工がすすまなかったら、原因を考えますよね?
自分の癖も、自分の道具の癖も知り尽くしている人は、すぐに原因が特定できますから、改善策を練ることができます。でも、上手くいかない原因が自分の腕が悪いせいなのか、道具が悪いせいなのかということが、初心者のうちはわかりません。
市販品は、大体の場合一定の基準を満たしていますから、素直に自分の腕を疑うことができます。これは、プロの道具の使い心地を知らなければ分からないことです。もっとも、最初のうちは、自分の技術の拙さによる失敗が多いんですけれども。
まとめ
- 道具は興味を持った技術や作りたいものを基準に少しづつ買い揃える
- オリジナル道具の作成とカスタマイズは、市販品の道具を買ってから
道具を作るところも手作りの醍醐味です。慣れて、興味が出て来たら、加工されていない道具(キサゲや金槌など)を買ってきて、オリジナルにカスタマイズしましょう!